
2025年8月、カナダ スコーミッシュにて、
竹内 俊明 (たけうち としあき )が、難易度 V15「The Singularity(シンギュラリティ)」の完登に成功しました。
この課題はカナダ スコーミッシュの岩場に位置し、繊細な保持と高いフィジカルコントロールを要求する超高難度ボルダー。竹内は今回のツアーのメインターゲットとして臨み、到着から8日間のうち7日間をこの課題だけに費やしました。
本人はInstagramで次のようにコメントしています。
「生涯の夢としていた課題が登れた。
今回のツアーの最終日の3回目くらいの最終トライだった。カナダに来てからの8日間のうち、7日もこの課題だけをやり続けてた。今日は今までで一番コンディションが悪いくらいで、気温も27度と高く、風もなかった。ただ、これまで学んだことを正確にこなすと惜しいトライが続いてなかなか諦められなかった。
登れたトライもすべてのムーブが正確だったが、ホールドの状態は悪く、とにかく広背筋でホールドを持っているフリをしてこなした。
気持ちは諦めてた。何度も帰ると思いつつ、やめなかった。諦めてもやめちゃダメなんだ。
ありがとう、Singularity 。とんでもねえ冒険でした。」
投稿元:toshi__takeuchi
着用アイテム:イギーパンツ アイコン
💡カナダ・スコーミッシュ - 北のヨセミテと呼ばれるクライマーの楽園
カナダ・ブリティッシュコロンビア州に位置するスコーミッシュ(Squamish)は、世界中のクライマーが憧れる花崗岩の街。
バンクーバーから車でわずか1時間半というアクセスの良さながら、その景観と岩場の規模はまさに圧巻です。
巨大な一枚岩「The Chief(チーフ)」が町のシンボルとしてそびえ立ち、そのふもとには数えきれないほどの課題が点在しています。
ボルダリングの聖地
スコーミッシュといえば、The Grand Wall Boulders 周辺のボルダー群。
苔むした森に点在する花崗岩の巨石は、V0からV15までレベルもスタイルも多彩。
世界的にも有名な課題 The Singularity (V15) をはじめ、多くの名作がここで生まれました。
クラック天国
もう一つの魅力は、トラッドクライミング。
Smoke Bluffs や The Chief の長大なクラックルートは、クライマーなら一度は挑みたいラインばかり。
なかでも The Grand Wall は、何百メートルにも及ぶ多ピッチの傑作として知られています。
アクセスと滞在
・最寄り都市:バンクーバー(空港から車で約1時間半)
・宿泊:キャンプ場、モーテル、Airbnbなど選択肢豊富
・設備:クライマー向けカフェ、ギアショップも多数
訪れる前に知っておきたいこと
・ベストシーズンは5〜9月(秋以降は雨が増える)
・野生動物(クマ・ピューマ)への対策必須
・岩と自然保護のため、チョーク痕やゴミは必ず持ち帰る
スコーミッシュは、技術を磨く場であり、同時に自然との深いつながりを感じられる特別な場所です。
岩の感触、森の静けさ、そして海と山が隣り合う絶景 すべてが、ここだけのクライミング体験を約束してくれます。